キスに秘められた大粒の涙
「私が晃の友達第一号だってぇ?
それなら私も、晃を友達第一号にするよ」


「それはどうも!!」


「どういたしまして」


「それを言うならお互い様!」


「だね!」


「あぁ」


それから、友達とよく話すような…
他愛のない会話をしながらも、朝ご飯を食べ終えた。


「「ごちそうさま!!!」」


「ふぅ~
お腹一杯になっちゃった」


「鈴のお腹妊婦さんみたいだな」


「ちょっとやめてよ!!」


「もし、鈴が妊婦さんだったら
俺は鈴を優しく支えるよ
そしてお腹も優しく撫でる」


「何言ってるの?」


「何って、鈴の未来の話
子供が鈴に出来た時の話な」



私に子供が出来た時の事なんて、全く想像していなかったし、頭の片隅にさえ入れてなかったなぁ~


もし、晃と結婚して
晃との間に子供が出来たら、その子はどんな風に産まれて、またどんな風に成長していくんだろう…。



私はまだ若いから、それのことなんかこれっぽっちも考えていなかったけど…

少しは頭に入れて、押さえておこう。




お腹に子を授かったら、改めて命についての勉強をしなくちゃ!!!


学ぶことなんて山ほどある。



私のお母さんも大変な思いをしたんだよね…


親から子へと受け継がれる
目に見えない尊いバトン。




それは、代々受け継がれる立派な遺伝子でもある。

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