キスに秘められた大粒の涙
「私はどちらでもいいです」


ちょいと晃の反応待ち。


すると晃は、腕組みをして
私に重たい言葉を放つかのようにこう言った。


「俺、やっぱりいいや
水川の隣の席になること自体間違ってましたー」


「そうか」


先生は、納得したように
首を大きく頷いた。


こんなことされて堪ったもんじゃない!!


私は情に流される立場じゃないもん!!



「先生、やっぱり私
席代わります」


「ほ~
水川もやる気になったもんだな
大したものだ!!」


何なに先生?


私が晃目当てで、他の女子生徒と対決するって言いたいの…?


奪い合いを面白可笑しく見たいの…?

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