愛してる。とか言わないで
すると、莉子から電話がかかってきた。



「那美?今日学校来ないの?」



莉子の声を聞いた途端、涙が溢れ出して、私は電話越しに大泣きした。



「どうしたの?どこにいるの?」


莉子は、私との電話を切ってすぐに私の元へ走って来た。



「どうしたの?」



泣きじゃくる私を見て莉子は駆け寄った。



私は、今まで莉子に言えなかった泰輔の話から始まり、泰輔への気持ち、昨日の要先輩とのことを話した。


言葉にすると、うまく伝えられない部分があって…



すごくもどかしかったり、言葉に詰まりながら話す私の話を、莉子は真剣に聞いていた。



話やすいようにほどよく相づちを打ちながら…



時には私の背中をさすりながら。



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