愛してる。とか言わないで
私は結局授業も受けずに、莉子と泣いた後は泰輔の思い出話なんかをして…



夕方まで非常階段で過ごしていた。



「こんなに泣いたのって…久しぶり?ていうか初めてかも」



目も鼻も赤くなっている私達は、今日初めて笑った。


「那美、私は…どんな恋をしていても那美が真剣なら応援するから」



そう言って私を見た。



私達は二人でまた少し笑った。



その時…



莉子の携帯が鳴った。



「もしもし…?え…どこで?」



莉子の様子がおかしい。



電話を切ると、莉子は私の腕を掴んだ。



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