愛してる。とか言わないで
要先輩の顔は見ないように地面に視線を移した。



「じゃあ…」



私はその場を立ち去ろうとした。



すると、



「那美…」



泰輔が私の名前を呼んだ。


顔を上げると、泰輔が目の前にいて…



私を抱きしめた。



時が止まった…



泰輔の香りに



泰輔のぬくもりに



泰輔の感触に



泰輔だ…



そう感じた。



私の大好きな場所だ…



私の大好きな人だ…



涙が頬を伝って流れた。



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