愛してる。とか言わないで
なんか変なの…



私、ドキドキしてる。



どうしたの…私。



泣きたいような切なさに心が締め付けられる。



王子にそっと布団をかけて離れようとした瞬間…



腕を掴まれた。



王子を見ると、さっきまで閉じてた瞳がパッチリ開いている。



起きてた?

いつから…


「日向ちゃん…」



寝起きだからか声がいつもより低い…



目を擦りながら起き上がる王子はますます子どもみたい。


自分の胸に手をやる。


なんでときめいてんのよ…


落ち着け!私の心臓!!



「日向ちゃんかわいい」



寝起きでもそういうこと言えるんだね。


さすが王子。



「またそれ…?」



私はため息をついた。



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