愛してる。とか言わないで
「彼女になってくれる?」


私は小さく頷いた。



私は王子のことがいつから好きだったのか…自分でもわからない。



さすが王子だよ。
恋に落ちてしまった。



「ところで、王子って僕のこと?」



えっ!?



「いや…あの…」



焦ってうろたえていると、


「もう入っていいかぁ」



兄が入って来た。



「なんだか複雑…」



兄は頭をかきながら座った。



私は王子の膝の上から飛びおりて、自分の部屋へと逃げるように戻った。



「私…王子とキスしちゃった…っていうか私、彼女?王子が彼氏⁉︎」


さっき部屋を出るときにまさかこんなことになるなんて想像もつかなかった。



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