愛してる。とか言わないで
「え?野球部…?」



私が目を丸くして言うと、


「あの頃は、坊主頭で日焼けして真っ黒だったからなぁ」



そう言って笑った。


想像できないけど、


「私も見てみたかったなぁ…光輝くんの野球頑張ってる姿」



きっと…



かっこよかっただろうな。


「私を…ずっと見ててくれてありがとう」



恥ずかしくて少しうつ向いた。


「こんな風に、日向と一緒に手繋いで歩ける日が来てよかった…」



光輝先輩の手がギュッと私の手を握った。



大きく包みこんでくれる温かい手で。



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