愛してる。とか言わないで
見慣れた楓の部屋…



「緊張…してる?」



ベッドに腰かける私の隣に楓が座った。



楓は優しいキスを何度もして、私の胸にゆっくり触れた。



「か、楓…そういえば。あの…1年生の子に告られてなかった?」



手を止めて楓は、



「あ、あれは…告られて断ったんだけど、転校することになったから思い出に1回でいいからデートしてほしいって言われて。1回遊んだだけで…もう転校しちゃった」



そう言った。



「ふうん…」



ちょっとつまらなさそうな顔をすると、楓は私にまたキスをした。



「俺が好きなのは莉子だけ」



楓の手が指が私に触れて…


それは今までにないぐらいあったかくて優しい。



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