愛してる。とか言わないで
私の心は飢えている。


友也からの愛が足りなくて。


好きとか大好きとか…

そんなのとっくに通り越してる私の想いは、どうすればいいの?


友也の手にそっと顔を近づける。


そんな私の頬を友也は優しくなでる。


愛してる…


愛してる…


体中から愛が溢れていく。



友也の顔が近づいてきて、唇がそっと触れた。


友也の手が制服の中に入ってくる。

優しく触れる友也の手、唇。



こうしている時が一番友也の愛を感じられる。



今までの彼氏とは、正直、こんな行為どうでもよかった。


愛なんてそこにあるのかないのかもわからなかった。

付き合ったから、そうしなきゃならない。

私の気持ちなんか置き去りのまま、体を求められることに虚しさを感じることもあった。


だけど、友也はそこに愛の形を見せてくれた気がした。



普段、言葉数が少ない分だけこの時間は、唯一友也の深い部分に触れられるような気がしてた。



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