天体望遠鏡の向こう
「…!」
ひとつ。
ふたつ。
みっつ。
いくつもの星が、空を舞う。
その数は多すぎて、男の両の指ではすぐに数えられなくなって。
寒いはずのない夏の夜。
生まれて初めて、寒くもないのに男の肌に鳥肌がたった。
「みんな!願い事願い事!」
はっとした照がみんなに向かって叫ぶ。
それを聞いて、子供四人は必死に願い事を唱え始めた。
何回も噛みながら、まだ小さな手を強く握って星に願う。
リョースケは、
「サッカー選手になれますように、サッカーしぇんしゅになれますよーに、シャッカーしぇんしゅになれましゅしょー…うああ!言えねえー!!」