孤独な黒猫. I need you....
「は?」
「なに言っているの?お墓だってあったし・・・。仏壇も・・・」
「たった、それだけ・・・・でしょう?」
私は何も言えなくなってしまった。
だって私も薄々感づいてしまっていたから・・・。
「・・・お父さんはね、遠くに行ってしまったのよ。愛人と一緒に、私達をおいて。」
「え??」
「私は確かに仕事はしているけれどいつもそれだけじゃないの・・・お父さんを探しているのよ。」
「そんな・・・。」
私は、この家庭がとても温かかったのを少しだけ覚えていたから、この真相を信じたくない・・・。
もう、いや…
謎や、不安、疑問。
全ての歯車がはてまってゆく
「私達は、今、真清水だけど以前はね…」
「倉間っていう、名字だったのよ」
…全てが揃ってしまった歯車は狂い出す。
「今、お父さんが近くにいるらしいのよ」
「…いるよ。」
「え?」
私は…