伯爵令嬢の結婚
私はアンナの手によって普段着のドレスから外出用の立派なものに変えられ、化粧も薄く施される。


すでに馬車が用意され、それに乗せられたと気付いた時にはもう動き出していた。


そうして揺られること2時間、目の前には変わらず立派なラザフォード邸が立っていたのだった。



すでに連絡はされていたのか、公爵家の者が待機している。



「お待ちしておりました、レヴァイン伯爵様。旦那様がお待ちにございます。」



恭しく頭を下げるまでの所作ひとつひとつが洗練されていることが分かる。

< 30 / 97 >

この作品をシェア

pagetop