伯爵令嬢の結婚
「あ、この本!確か絶版になっていたはずなのに…。これも!」



貴重な書物に思わずリリスの興奮も高まる。



日中じゅうこの書庫に入り浸り、一日を終えることも多い。



「さて、今日はどれを読もうかしら。」



迷うようにトントンと本の背表紙をたたき、気になったものを3、4冊ほどテーブルへと運ぶ。

そこで、ふとあることを思い出した。



「そういえば…私の家庭教師の方ってもうそろそろ来る頃だったかしら?」

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