伯爵令嬢の結婚
もっとも旦那様との約束通り、私は旦那様の身の回りのことについてとやかく言うつもりはない。



世の中にはそういった人がいるということは知っているし、嫉妬するような関係でもない。



ただ、あちら側はそうでもないらしかった。




ーーー数日前のこと。

いつものように書庫へと足を運んでいたときである。




途中の廊下に、見慣れぬ青年が立っていた。
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