伯爵令嬢の結婚
「では、この財政の打開策をどのようにとることが良いと考えるか貴女の意見をまず聞きましょう。」


「え?!私ですか?!」


急な質問に思わず身じろぐ。



「貴女以外に一体誰が?それとも最初におっしゃった夫の経営を共に支えるという野望はその程度だったのでしょうか?」


「ぐっ」




そう、何を隠そう今の私の目標は、先生の言う「夫の経営を支える」ことなのだ。



一般的な「お飾りの妻」ではなく、夫の経営に間違いがあればきちんと正せる妻に。

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