自殺志願者
志望理由書
俺に夢や希望、未来の話なんかしたって無駄だ。
高校に入ってから俺の人生計画はめちゃくちゃだ。
一年生の時、あることが発端でクラスからいじめを受けた。
一年間は耐えたのだが、二年になってもいじめは続いた。
俺は高二の5月末から不登校になった。
しかし、先生の配慮で単位は二教科落としたものの、なんとか進級させてもらった。
そして、三年の今。
ちょうど去年の今日、不登校になった。
もともと友達も少ないし、死んだって困るのは家族くらいだ。
俺はロープに手をかけた。
五月二十八日、午前三時。
俺は……………消える。
その時だった。
………あいつの顔が浮かんだのは。
俺はため息をついてベッドに倒れこんだ。
俺のことはほっとけよ……井野。