自殺志願者
学校からの連絡はだいぶ前から一切こなくなった。
さすがに二回目はないか…。
それに三年って受験だし、AO入試も始まるし。
まぁ元々教師に期待なんかしていない。
それは小学生の時からずっとそういう性格なんだ。
「悠登。」
母親が部屋の扉をあけて俺を呼んだ。
「ちょっと買い物行ってくるね」
「わかった」
母親はそれだけを告げて家を出て行った。
あ、自己紹介をしてなかった。
俺の名前は小田悠登。高校三年生。
あ、みんなが、想像するひきこもり、不登校って、眼鏡かけてたり、太ってたり、オタクだったりすると思うんだけど、俺は全然違う。
ヨーロッパ系のクオーターで細身。
そばかすがちょっと気になるけど。
クオーターってのもあって、いじめられるまでは女子とよく話してたりしてたし、クラスの中心にもいた。
まぁ、これくらいしか自己紹介ないかな。
自己紹介はここまでにしておいて。
俺はいつものように部屋にあるパソコンと向かい合った。
そこでTwitterを開く。
スマホでもいいんだけど、どうも苦手で。
開くアカウントは、ゲームの攻略とか料理のレシピとかをフォローしてる"趣味垢"。
そこで俺は不満や悩みをつぶやく。
知ってる人が見ていないというのもあって不思議にスッと吐き出せる。
"高校を辞めたい。でも…将来を思うと卒業はするべきだと思う"
そのあとすぐに
"通信も考えた。でもうちにはそんなお金はない"
ひと通り投稿してからふぅ。と一息ついた。
すると、誰かから返信が来た。
「あぁ、いつもの奴か…」