瞳が映す景色
――けど、それでもと、後悔は募るばかり。
あたしが良かった。
あたしが、白鳥さんを覆したかった。
両想いになりたいなんて……望みは確かにあったけど、それは奇跡みたいなことだとも思ってた。
想いを、信じてさえもらえなかった……。
他の、同じようなたくさんの女生徒の想いも同様に。皆、奈落に突き落とされるように。
そんな人だってことは、校内で囁かれる暗黙の了解だったから知っていた。
けど、
あたしだけでも、
あたしだけは、認めてほしかった。
その傲慢さにバチがあたるように、案の定、高校生だったあたしの気持ちを、白鳥先生は嘲笑った。
でも、それでも、信じてほしかった。
それが可能な存在が、もはや世界の全てに疎まれる突然変異だったとしても構わない。白鳥先生に信じてもらえるのなら、あたしは、どんな姿になろうとも、
そういうものになりたいと、思ったんだ。
三年前のあたしは、そんな高校生だった。
白鳥先生は、今と変わらず先生だった。
その痛々しい執念は、三年経っても消えることなく、再会と共に、形を変えて再燃してしまっていたんだ。
叶えることが出来れば、あたしはようやく、足止めから解放されるだろうから。
……ああ。
なんて自分勝手なことだろう……
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②ー4・アルビノ
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