貴方に魅せられて2
「ひどい…」

私はショックを受けた。

「出産までは
お店を知り合いに任せてたけど
産後はすぐ
夜間保育を見つけて
あの子を預けて、必死にクラブと
あの子の育児を両立してきたの。


1ヶ月前くらいかしら。
翔平が帰国したって耳に入って
少しだけでも話がしたくて
色んな社長に声をかけて
うちの店に
翔平を連れて来てもらおうとしたの。
でも待ちきれなくて
マンションを調べて
あの日会いに行ったのよ。

でも、そこにいたのはあなただった。

あなたが翔平の彼女ですって言うから

なんでこんな小娘が
私のなれなかった彼女なのよ!?
ってあなたが憎らしくなって…


ちょっといじめてやろうって
思っちゃったの。


まさか翔平が
あんなに怒るなんて思わなかった。
あんなに感情を露わにする人だなんて
知らなかった。

必死にあなたを追って
すぐ家を出て行ったのを見て

変わったんだ…って思った…。


何もなかったわよ。
あの夜。
ただうちで寝てただけ。

あなたのことを
重荷だって言ったのも嘘。


私にあなたたちに入り込む隙間なんて
なかったわ。


だから謝ろうと思って。」
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