貴方に魅せられて2
「だから言っただろ!!」


強風は大声を出しても
かき消されそうなほど。



翔平さんは自分の出る限りの声を
出していた。


「だって
景色が見たかったんだもん!!」


私も声を振り絞って叫ぶ。


「あぁ!?なんも聞こえねぇよ!!
とりあえず車乗れ!飛ばされんぞ!!」


私は風に押されて
ものすごく重くなっている
助手席のドアを何度も引っ張るが
追い風にドアを押さえつけられて
ドアが開かない。
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