貴方に魅せられて2
劣等感
「麻衣ちゃん!ねぇどうしたの!?
ここ開けてちょうだい!!」
私は向かう場所もなく。
森山邸に駆け込んでいた。
ここにはあの憎らしいお兄様…いや
サイテー兄貴がいる。
でも、他に行く場所なんてなかった。
私は翔平さんの部屋に
鍵をかけて閉じこもった。
由香里さんは状況が全く分からず
ドアを叩いたり
ガチャガチャと
ドアノブを動かしたりして
私に訴えている。