三周年記念小説
久しぶりのソコは
下手したら
裂けてしまいそうな程キツい。

「りょう、まだ
挿入(はい)らないって……」

恵太の言葉を全てシカトして
押し進める。

次第に、グチュグチュッと
濡れた卑猥な音が
寝室に響いた。

‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡

事後、恵太は意識を飛ばし
今は俺の隣で眠っている。

嫉妬と怒りで
何度も何度も抱いた。

我ながら情けない……

これでは、ほぼレイプだろうと
自己嫌悪に落ちている。

「んん……」

小さな声がする方を向くと
啓太が目を擦りながら
起き上がろうとしたが……

「ぃ゛っ」

やはり無理だった。

それもそうだろ、
五年振りだったうえに
無理やりだし
意識が飛ぶほどシたんだから。

「恵太、ごめんな」

起き上がれずベッドに
倒れ込んだ恵太の髪を
撫でながら謝った。

「五年も音信不通で
しかも、子供まで作って
謝らなきゃ
いけないのは俺の方だよ
亮、ごめんなさい」

ねっころがったまま
腕を伸ばしてくる恵太を
抱き寄せた。

「その話は、
夕飯の時に聴かせてもらうさ」

居なくなったあの日から
帰ってきた今日までの話を
じっくりと聴かせてもらおう。

「まだ痛いだろう?
無理やりシてごめんな
もう少し寝てていいから」

チュッと右耳にキスして
俺も目を閉じた。

次に目が覚めたのは
胡桃のドアをノックする音だった。

『亮ちゃん・恵ちゃん、
起きてる?』

時計は十時を指していた。

「恵がまだ寝てるんだ」

ドア越しに応える。

『はぁ~
亮ちゃん、
無茶したんでしょう?』

ため息と一緒に
言われた言葉にドキッとした。
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