★甘えん坊な彼★~夢璃争奪戦~
困ってる事
ピピピっ。ピピピっ。
小さな音で目覚ましが鳴る。
「うーん。…今、何時っ!?」
目覚ましを止めて、急いで時間を見る。
「嘘っ!?」
勢いよく布団から、出て制服に着替える。
―春―
高校2年生になって1ヶ月あまり。
福島 夢璃 フクシマ ユリ
目覚ましの音がうるさくて。
音を小さくしてしまった私がバカだった。
「あぁ、失敗した…。」
制服に着替えた私は、急いで一階に下りた。
「パンがあるから、食べなさいっ!」
「遅かったら、起こしてよっ!
いらないもんっ!行ってきますっ!」
カバンを持ち、外に飛び出した。
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