★甘えん坊な彼★~夢璃争奪戦~
「俺だって、毎日毎日断ってんのっ…!

俺を見習え、俺をっ!」

智希先輩が言った。

負けず嫌いだなぁ…。

「いつも言ってるけど、1年から
こんな遅れるとか有り得ないっつの!


あと、愁二っ…!」

いきなり名前を呼ばれてびっくりした。

「はい…。」


「お前、夢璃泣かしただろ?

罰として三周追加ー!遅れの罰で二周ー!
合計、十周ね。」

智希先輩が言った。

「夢璃、また泣いてたの…。」

「泣いてたけど、
泣いてないって言ってたっ!

早く走り行け、馬鹿っ!」

そう言って、背中を押された。


「ちぇっ…!面倒くさー!!」

俺は叫んだ。

「遅れなきゃ、五周で済むんだからな!?

弘史は七周、愁二は十周っ!
はい、レッツゴー!」

< 182 / 229 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop