★甘えん坊な彼★~夢璃争奪戦~
――愁二――

家に入る前だった…。

「坂上君ー!」
「本当だっ!」

女子がキャーキャー騒いで近づいてきた。

夢璃に見られるじゃん…。

良く見ると
明日一緒に登校する子達だった。


「…まだ、朝じゃないよ?」

俺は言った。

「遊びに来ちゃったー!」

いや、来ちゃったじゃなくて…。

俺の事考えてよ。

「今、部活から帰ってきて
疲れてるんですけど…。」

俺は少しイラついて言った。

「だから、
お菓子とかも買ってきたよっ!」

そう言って、手に持ってる袋を見せる。

「……ありがとっ♪」

俺は言った。


まさか意外に気がきくとはね。

俺は、夢璃がいた方をみた。

夢璃と祐璃は、もう見えない位置にいた。

…なんだ、そこまで気にしないんだ。

そんなガッカリしながら、仕方なく
お菓子に誘われて部屋に上げる事にした。

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