★甘えん坊な彼★~夢璃争奪戦~
――夢璃――

「祐璃、恋してる?」

私は聞いた。

「…ゴホっ、ゴホっ!」

祐璃がむせている。


「なっ…何でそんな事っ…!?」

祐璃が言った。

「だって…。
恋したら
どんな気持ちになるのかな……てね。」

私は、あははと笑った。


「そんな…、人それぞれじゃない?

一緒にいたいって思ったり、
その人がいると安心するとか…。

いざとなれば、気づくと思うけど…?」

祐璃が言った。

意外に、
まともに答えてくれてビックリした。

「そっか……。ありがとう。」

私は言った。

「ってか、愁二となんかあったわけ?」

祐璃が聞いた。

そう言われてさっきの事を思いだした。

「夢璃の事、好きって言ったのに…。」

私はボソッと言った。


「なんて?」

「なんでも…。」


愁君はモテるから仕方ない。

愁君は人気だから仕方ない。

けど、それを喜べない自分がいる。

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