★甘えん坊な彼★~夢璃争奪戦~
――愁二――


今日は、最悪な日。

そして、今も最悪な状況だ。


教室に戻ると、俺の席に女子が一斉に集まってきた。


「坂上君休みかと思ったんだよ~!」
「来て良かったー!」


あそ……。

俺、今疲れてるんだけど。

「廊下に立たせるとか、あの先生ウザくない~?」

「うんうんー。」

…あっちで、喋っとけよ。


「それにさぁー……」

俺の中で何かが切れた。

「今、イライラしてんだよね。
同情なんて要らないから。」

「「…………。」」

女子が一斉に黙った。


「行こう。」

と言って、席に戻っていった。


「あー、うざい…。」

俺は、言った。


< 45 / 229 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop