★甘えん坊な彼★~夢璃争奪戦~
「何で、知ってんの?」
別に喧嘩してないけど。
「なんか、泣いてたし。」
「…は?」
「お前、小さい頃から一緒にいるくせに全然分かってないんだな。」
苛立ってる自分がいた。
「廊下に立たされてる時。
なんか分かんねーけど、泣き出したし。」
松山が言った。
「…………。」
何も言い返せなかった。
「……私、知らなかったけど…。
……早く、保健室に行ってきたら?」
「…うん。」
俺は言った。
「なんだかんだで、夢璃も愁二君の事好きっぽいし。」
遥香先輩はそう言って笑った。
「やっぱ、俺1人で行く。」
「え…、おう。」
山口は、言った。