★甘えん坊な彼★~夢璃争奪戦~
――愁二――

急いで保健室に向かった。

先生がいなかったから、すんなり入れた。


「夢璃。」

起きてない…。

「起きてないの?」

こんな事言ってるけど、実は分かってる。


俺は、布団を剥いだ。

「わっ…。」

夢璃が驚く。



言いたかった。悪いのは、俺だから。


「…………ごめん。」

俺が言った。

「…なんで?
夢璃が、なんか悪い事したんでしょ?」


「…ううん。俺が、勝手に怒っただけ。」

夢璃の髪に触れた。

「俺のせいで今日泣いた?
本当、ごめん。」

俺は、また謝った。



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