★甘えん坊な彼★~夢璃争奪戦~
――夢璃――


「何着て行こう……。」

必死に悩んでいる。

「ワンピースがいいかなー?
それともミニスカとか?」

独り言を呟いていた。


すると、

――バンッ!!


「…何っ!?」

「何って聞きたいのは、こっちだよっ!

姉ちゃんの声がうるさくて、ゲームに集中できないだろっ!」


なっ…何なんだっ…!

しかも、勉強じゃなくてゲームに集中出来ないんですかっ…!?


福島 祐璃 フクシマ ユウリ

女の子みたいな名前だけど、れっきとした私の弟。

中三で、少し天然の生意気な私の弟です。
そこそこ、モテてるらしいよ。←

なぜか、成績優秀だし。


「何に、お前がそんなに悩むんだよっ!」

相変わらず生意気な奴。

「うるさいっ!

祐璃には、
一生分からない事で悩んでるのっ!

ゲームでもしとけっ!」

そう言って、私は手をヒラヒラさせた。


―――ピーンポーン

「もう、来たじゃんっ!バカっ!」

「何?デートかよっ!?」

「夢璃ー。早くー。」

愁君の声がした。

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