★甘えん坊な彼★~夢璃争奪戦~
部屋に戻って、携帯を見た。
…着信 10件
全部、遥香から。
……私、なんかしたかな。
怖くなってきた。
――チャララ~ララ~♪チャララララ~♪
また、着信が鳴った。
「もっ…もしもし。」
私は、恐る恐る出た。
「もしもしー?どこ行ってたの?
何があったのよ!?」
遥香が言う。
何があったのって聞きたいのは、こっちです…。
「何の事…?」
「何の事ってとぼけないでよっ!
愁二君と何があったかと、さっきまでどこに行ってたのよっ!」
あぁー。まだ、言ってるのね…。
「早く教えなさいよ♪私、眠れないっ!」
眠らないでいいよ…。
しつこ過ぎる。
「分かった。教えるよ……。」
「粘ったかいがあるわっ!
隠さず全部教えてねっ♪」
粘り過ぎじゃないかな…?
「うん。長くなるよ?」