未来からの贈り物




山南「来なさい」ニコッ!


莉奈「抜け出したら文句言わないで下さいね」


山南「分かりました」




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南京錠かけられたって窓の格子を蹴破れば良い


柔術習ってて良かった…………。


三十回ほど蹴ると


ミシッ!


半分位割れた。 そこを思いっきり蹴り


後は手で左右上下に振り、莉奈が通れる隙間が出来た


古高「天女だろ………」


莉奈「池田屋に乗り込む。出来れば吉田さんも殺したくない。 彼は逸材だと言われてますので……」


古高「敵だろ?」


莉奈「違いますよ?」


古高「面白い奴だ」


莉奈「私は新撰組が好きなだけで長州が嫌いな訳じゃない。 池田屋はどう行くの?」


古高「知らずに行くつもりだったのか」


莉奈「俊太郎がいれば十分」


古高「名前で呼ぶな。四条通りを西へ、四条橋を渡り、木屋町通り又は河原町通を北上しろ。」


莉奈「了解!!! 何か事づける事は?」


古高「宮部殿を……助けろ。」


莉奈「宮部鼎蔵ですね……。今から行って間に合うかどうか分からないけど、やってみる」


古高「頼んだ」





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莉奈「ふふふ………。発見!!!」


前から乗り込んだら捕まりそうだから


屋根から行こう。 隣の家から屋根に登り池田屋の屋根に移った時、長州勢が逃げる為にワラワラと屋根に登ってきた。


莉奈「ここに宮部鼎蔵はいる?」


長州勢「貴様!何者だ!!!」


傘を取って微笑んだ


長州勢「っっっ!!! 天女だ!!!」


長州勢「連れ帰ればあやかれるぞ!」


長州勢「天女を捉えろ!!!」


莉奈「古高俊太郎より宮部鼎蔵を助けろとの指示がありました」


長州勢「古高殿は無事か!!!」


莉奈「はい。ですが、間も無く移送されるので斬首されます」


長州勢「っっっ!!!」


莉奈「彼の最期の願いは宮部鼎蔵を助けること。私は彼の顔が分からない。」


長州勢「宮部鼎蔵は討たれた」


莉奈「……………………………。」


長州勢「姫……こちらへ………」


莉奈「断るっっっ!!!」





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