未来からの贈り物

慶喜「よし。集まったな………。新撰組はもう門前で隊列を成している。

我々も行くぞ！」


蛤御門は、禁門の変では一番激戦区となったから、蛤御門の変とも言われている。


会津・桑名藩兵と共に新撰組の中に入り込み、戦闘が勃発した。


慶喜は馬の上で指揮をとる。


莉奈「慶喜とは思えないっっっ！！！」


総司「どうしたの？」


莉奈「私はふざけてる慶喜しか見たこと無いから、今の慶喜には驚いた。
普段からあぁしてれば格好良いのにね」


総司「……………………………。
格好良い…………。」


莉奈「イヤイヤイヤイヤ………。男としてじゃないからね？」


総司「さぁ……。莉奈の胸中は分からない」


莉奈「別に信じないなら信じなくて良い」


莉奈は総司から離れて長州に乗り込んで行った


莉奈「久坂玄瑞が自害するから……止めて欲しい………」


長州「あ？」


莉奈「私は……先が読める。久坂玄瑞を死なせないで。高杉晋作の指揮が下がる。この戦が終わって直ぐに下関が襲われる……。外国にね……。だから、久坂玄瑞を死なせないで」


長州「お前は……」


莉奈「莉奈って言ったら分かる？」


長州「天女！！！」


莉奈「そう。だけど、長州を潰そうとも思ってない。日本の敵は……日本人じゃないってことを……教えに来た」


長州「でも……俺には……久坂殿を止める力などない」


莉奈「誰に言えば良い？」


長州「 福原元僴、国司親相、益田親施が指揮官だ」


莉奈「その人達は何処？」


長州「この戦況じゃ分かるわけないだろっっっ！！！」


確かに……砂埃で視界が悪い。


莉奈「じゃあ、久坂玄瑞を探して。
天女が話があるから門前まで来て欲しいと伝えて」


長州「分かった」と、頷き、消えて行った


莉奈は門前に戻り、慶喜に伝えた


莉奈「間も無く門は突破される。中で薩摩を待機させて迎え打ちを……」


慶喜「分かった。」


莉奈は新撰組の中に潜り、刀を振るう


莉奈「怪我人はっっっ！！！」


土方「知らんっっっ！！！」


莉奈「あっ。そう………」


ザシュ！ 左腕を斬られたが、正胴で切り伏せる


総司「莉奈っっっ！！！」


莉奈は総司の方に駆け寄り、背中合わせとなりお互いの背を守る


総司「斬られたのっっっ？」


莉奈「見た目程酷くない！！！それより、体調は？」


総司「大丈夫」


莉奈「良かった」


総司「莉奈は？」


莉奈「稽古が厳しくて右腕が上がらない」


総司「ふっ！」


莉奈「馬の稽古でお尻痛いし…………」