未来からの贈り物




総司「……………………………。
お年寄りなんだから無理しないで」


莉奈「若い若い若い若い!!!」


総司「女としては行き遅れでしょう」


莉奈「ムカつく!!! まだ子供は産める!!!」


総司「なら早く戻って………」


莉奈「まだ一月も経ってないじゃん。
新選組を大きくしたら帰る!!!
恩義は返すっっっ!!!」


総司「格好付けないでよ。莉奈はただの女」


莉奈「それを理解してるのは私と新撰組だけ………。下関戦で、日本がどれだけ無力か分かる筈だよ………」


総司「それ程強いという事だね?」


莉奈「あなたの得意な剣も、銃には敵わない」


総司「銃だって使いこなして見せる」


莉奈「総司ならやるね!!!」


総司「おっ!久坂のお出まし!!!」


莉奈「総司!久坂は私が呼び出したの。
相手は私!!!

久坂玄瑞っっっ!!!」

久坂「っっっ!!! お前が天女か…」


ガキンッ!


莉奈「死なないで」


ガキンッ! キンキン


久坂「あぁ?」


キンキン


莉奈「直ぐに下関戦争が始まる。敵は四カ国。 高杉晋作を助けてあげて……。


キンキン ガキンッ! ギリギリギリギリ

彼は間も無く労咳にかかり、戦い続けて命尽きる。 彼の親友だから……。あなたが助けないで誰が彼を救えるの?」


久坂「高杉が……労咳………」


莉奈「彼を助けられるのはあなたしかいない」ガキンッ!


久坂「何故敵に助言をする」


キンキン


莉奈「日本の敵は日本じゃない!!!
日本を攻撃する外国が敵でしょ!!!

こんな所で……無駄な血を流さないで」


久坂「無駄な血だと?」


莉奈「分からないの? 幕府も長州も…今流れてる血は……日本の為じゃない」


久坂「日本の為だっっっ!!!」


莉奈「沢山の血を流し、成り立った頂点は幸せですか?」


久坂「わからんっ!それは頂点に立った奴のみぞ知る!!!」


莉奈「そうかな……一橋慶喜は苦しんでるよ……。いつもいつも。
どうしたら皆が幸せになれるか……。いつも考えてる。 私利私欲なんかない!
尊皇は重視。だけど、攘夷は必要ない。

幕府もいらない……。藩もいらない!

必要なのは………開国!!!

アメリカと同盟を組まないと………

日本は乗っ取られるよ……………」


嘘だけどね?


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