未来からの贈り物
莉奈「……………………………。
私の世に戦はありません。幕府も藩も武士も………。開国し、あの四カ国と同盟を組み、カラクリの発展により貿易も進み、自由に行き来できます。
本当に国を変えたいのなら……政をする人がではなく、町人がいかに幸福を得るかを考えないと……いくら長州が頂点に立っても町人は一揆を起こすだけです。
それから……幕府を堕とすなら……幕府に仕えている武士は無職になります。何万人もです。その場合、誰が生活保証をするのです。 改革できた!万歳!では済まされませんよ?」
赤根「敵の生活保証をしろと?」
莉奈「改革とは……そう言う事でしょう? 改革派は損をするものです。それでも改革したい者が改革をする。自分等の良い様にするのは……悪代官じゃないですか……。
でないと、日本は改革しても長州の良い様に回り、日本国民は貧困や情勢に苦しむ事になるでしょう」
赤根「……………………………。」
莉奈「日本を背負って立つ子供達には、教育を……。生活が貧しい家には生活保証を……。仕事がない者には職を……。
廓は……必要ないですね……。親の借金を返す為に体を売るのは病気にも繋がるし、彼女達にとって幸せではない。」
全「っっっ!!! それはっっっ!!!」
莉奈「何ですか?日本を変えたいのですよね? あと、妾を禁止し、一夫一妻制に……。浮気をしたら切腹が妥当ですね。」
近藤「切腹っっっ!!!」
莉奈「妻は幸せになる資格はありませんか?」
近藤「しかし!妾を禁止するのはっっっ!!!ゴホンッ!ゴホンッ!ゴホンッ!ゴホンッ!ゴホンッ!ゴホンッ!」
莉奈「興奮し過ぎです。近藤さん」
赤根「全ての民が幸を掴むのは無理だ!」
莉奈「始めから諦めたら何もできません。改革をするなら……日本は産まれたての赤子です。何度も何度も転んで傷作って……。それでも立ち上がって歩く稽古をする。 その赤子が傷付かないように色々な保証をしてやり、初めて大人になるんです。」
赤根「赤子の段階で日本が襲撃されたら………。」
莉奈「日本は島国ですからね…。いつ何処から攻められてもおかしくないんです。
だから軍を各地に配置させておく必要があります。 他国との同盟とは、襲われた時に助っ人に来てくれます。逆に同盟国が襲われたら助っ人に行く。
日本が真っ二つだったら……日本を守ることも出来ない。」
赤根「……………………………。」