未来からの贈り物
伊藤「天女はどなたの味方だ」
莉奈「難しいですね……。公武合体と開国を目指す為に幕府と天皇を説得します。長州藩士の方々も尊皇ですよね…。
攘夷は最早日本にとって危険な事も下関戦で痛感しました。赤根さんもです。」
伊藤「戦わずして新たな世は作れん!」
莉奈「っっっ!!! 馬鹿じゃないの!
今日本は真っ二つに割れてるのに、敵国が攻めて来たら日本は終わるんですよっっっ!!! 戦いたいなら……まず連合軍を日本から追い出してからにしなさいよっっっ!!! いつ攻撃されるか分からないのに日本人同士が戦って何になるのっっっ!!!」
スッ!
伊藤が抜刀し、平正眼の構えを取った。
莉奈は刀に手を添えた………。
莉奈「馬鹿っっっ!!!今日本同士が戦ってる場合じゃないと言ったばかりでしょっっっ!!!」
伊藤「やぁーーーーーー!!!」
シュンッ!!!
莉奈は居合いを取り、伊藤の腕を斬り付けた。
平正眼の構えから………逆胴!!!
鞘にぶつかりそのまま首に突き付けた。
伊藤「っっっ!!!」
莉奈「自然に導くを得ば、上の上なり。己に薄く、人にあつく、己に厳に人に寛たれ。
愚痴と立腹と厭味とは人の上に立つ者の大禁物、言いたきことあるも堪え得る雅量あるべし。」
莉奈は刀を鞘に収め、伊藤を見た。
莉奈「国民の為に死力を尽くして下さい」
総司「終わった? 早く御所に戻りなさいっっっ!!!」
莉奈「御所に戻ります。その人殺さないでね」
総司「誰だっっっ!!!」
莉奈「伊藤博文………」
莉奈は宗次郎くんに乗り、手綱を取った
莉奈「総司。 その人殺さないで!」
総司「長州藩士ですよ?」
莉奈「知ってる。 この人、凄い人だからね。 私の思い過ごしなら私がこの人斬るから………」
総司「……………………………。」
総司は伊藤を一度睨み、刀を収めた。
莉奈「早く行きなさい! その代わり……私のやろうとしてることを邪魔したら殺しますから………」
伊藤「……………………………。」
伊藤も刀を収め、歩き出した。
一度振り返り「此方は此方で動く」
そう言って走り出した伊藤。
莉奈「因みに私は天女じゃないからね〜〜〜!!!」