未来からの贈り物




莉奈「私という人間は扱い辛いのですよ? 分かりましたか?」


慶喜「……………………………。」


莉奈「それより……坂本龍馬に会いたい。 彼は味方に付けておかないと大きな戦になるよ?」


慶喜「それよりって……お前……俺はお前との関係について話に来たんだ」


莉奈「どんなに話しても、お金積まれても、何も変わらないから……。総司との生活は質素で良い。 どんなに苦境でも笑って乗り越えられる家庭があれば…」


慶喜「……………………………。
フッ! 笑わせるな! 甘いんだよっ!」


莉奈「それでも…。総司と笑って生きていたい……それより……坂本龍馬をお願いしますね……」


慶喜「坂本龍馬……坂本龍馬……あぁ!西郷の知り合いのっっっ!!!」


莉奈「っっっ!!! 元々は西郷さんと仲が良かったんだぁ……。西郷さんとも会いたいっっっ!!! 薩摩が動いたら、開国しようが公武合体しようが……大きな戦になっちゃうから……防がないと……」


慶喜「薩摩が鍵なのか………」


莉奈「うん。西郷さんは怒らせない方が良い」


慶喜「分かった」


莉奈「……………………………。」


慶喜「……………………………。」



ーーーーーーーーーーーー



キュルキュルキュルキュル〜〜〜〜


慶喜「クククククククク」


莉奈「お腹すいたぁ〜〜〜〜〜!!!」


慶喜「恥ずかしくないのか……」


莉奈「恥ずかしい………?」


慶喜「腹鳴らして………」


莉奈「何で? 自分の意思じゃないし……お腹空いたらいつでも何処でも鳴りますよ!」


慶喜「恥らえ!!!」


莉奈「恥ずかしい……事なんですね?
知りませんでした。以後気をつけます。

所で……何故我々は御所にいるんですか……本来なら東本願寺に居る筈です」


慶喜「あぁ。東本願寺にいた。そして警護の為にいるだけだ。それから……お前の邸を建てたのは孝明天皇だ」


莉奈「……………………………。
東本願寺に戻りません?」


慶喜「何故だ」


莉奈「居心地悪いから……」


慶喜「宗次郎とは離れ離れだな……」


莉奈「……………………………。
慶喜買い取ってよ………」


慶喜「俺の物になるなら」


莉奈「……………………………。
宗次郎と離れることを誓います」


慶喜「……………………………。
可愛くない女だっっっ!!!」


< 179 / 519 >

この作品をシェア

pagetop