未来からの贈り物




莉奈「いっつもみんなに迷惑かけて……。私何やってんだよ………」


総司「莉奈は……普通のオナゴなのに、天女扱いされて辛いよね……」


左之「鬱憤晴らす場もねぇお前はたまにブチ切れても良いんじゃねぇか?
それに……今回はお前は悪くねぇし」


莉奈「みんな知ってんだね……。やだなぁ〜……。」


総司「莉奈は悪くないんだから気にする事ないよ………」


莉奈「我慢強くなんなきゃなぁー。
慶喜を軽くあしらえるようになんなきゃ」


総司「屯所から通う事出来ないの?」


莉奈「美菜達がクビになっちゃうから…それは出来ない」


総司「いつもいつも人の事ばかり…。たまには自分の事も考えなよ」


莉奈「無事に仕事終わったら総司と幸せになれるから良いの。今は頑張り時なんだよ」


左之「その前に壊れんぞ」


莉奈「大丈夫だって。私には新撰組がいるから……。」ニコッ!



ーーーーーーーーーーーー



明け方、また熱が上がり、うなされる莉奈。


土方「変わるから総司も少し寝ろ」


総司「いぇ…。土方さんも仕事ですよ?」


土方「お前は巡察があるんだ。斬り合いになって刺されたらそれこそ莉奈が苦しむぞ。」


総司「……………………………。」


土方「俺は机上での仕事だ。死ぬことはねぇ……。さっさと寝ろっっっ!!!」


総司「はい………」


総司は莉奈の布団に入った。


土方「おぃおぃ…。お前は俺の部屋で寝ろ。莉奈がゆっくり寝られねぇだろ。
ただでさえ熱いのにお前がくっ付いてたら余計熱が上がるだろうが!馬鹿たれ」


総司「折角莉奈に会えたのに……」


土方「少し良くなったら一緒に寝りゃあ良いだろ!」


総司はブツブツ文句言いながら部屋を出た。


……………………………



土方「はぁ〜〜〜〜〜〜……。」


莉奈「はぁはぁはぁはぁはぁ」


土方「……………………………。」


土方は莉奈を抱き起こし水を飲ませる。


濡れ手拭いで首の汗を拭いてまた寝かせた。


土方「何でいつもお前は………」


莉奈「そぉ……じぃ……」


土方「……………………………。
総司かよ……。馬鹿たれ……。」


土方は莉奈の手を握り頭を撫でる


土方は直ぐに温まる手拭いを何度も何度も冷やし、額に乗せる


莉奈「寒い……寒い……」ガクガクガク


土方「……………………………。」


土方は莉奈の布団に入り抱き寄せた


背中をさすり、温めようとする


土方「あちぃな…。本当に大丈夫かよ」


莉奈は胸に顔をうずめ、襦袢を掴む



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