未来からの贈り物
莉奈「あぁ〜〜〜!!!また来てる!」
慶喜「ふっ!会いたくなってな」
莉奈「今帰ったばっかりじゃん!!!」
慶喜「今日は此処で食う。 着物を着ろよっっっ!!!」
莉奈「もう今日は誰も来ないと思ってたし……。」
ジャージ姿の莉奈。
慶喜「……………………………。
まぁ……良い。美菜……夕餉を……」
美菜「お酒も頂きますか?」
慶喜「あぁ」
莉奈「何で一緒に食べるの?」
慶喜「髪を乾かせ。手拭い貸せ。拭いてやる」
莉奈は慶喜の前に胡座をかいた
慶喜「オナゴだろ」
莉奈「正座する習慣がなくて……はは」
慶喜「はは…じゃねぇ〜よ。ちゃんとしろよ」
莉奈「家位のんびりさせて」
慶喜「はぁ〜…。」
時「今日の夕餉は……慶喜様が卵を買って来てくれはったんよ〜?」
莉奈「卵っっっ!!!」
華「嫌いなん?」
莉奈「大好物っっっ!!!ありがとう!」振り返り、慶喜に微笑んだ
慶喜「流石天女。高価な物が好きなんだな……」
莉奈「え〜?私の世では安価なんですよ? 一番好きなのが卵焼き!」ニコッ!
慶喜「そうか……」
莉奈「食べて良い?」
慶喜「あぁ。食べよう」
莉奈「頂きます!」パチンッ!
パクッ!
莉奈「……………………………。」
慶喜「美味くなかったか?」
莉奈「美味しい…。」ポロポロポロ
慶喜「泣くなよ。雨が降る」
莉奈「降らないよ……。嬉し涙は降らないよ……ありがと……」ニコッ!
慶喜「良かった……」ギュー
後ろから抱き締める慶喜。
莉奈「こっちで初めての卵……」
慶喜「毎日買って来てやるよ」
莉奈「毎日は体に悪いよ?」
慶喜「そうなのか?」
莉奈「うん。週に二回位が良いかな」
慶喜「分かった。お前は作れるのか?」
莉奈「作れるよ?じゃあ、卵料理は私に任せてっっっ!!! 鳥肉も一緒にね?」
慶喜「分かった。何を作るんだ?」
莉奈「内緒! パクッ! 幸せ……。
じゃあ…お返しにお酌してあげる」
慶喜「ふっ!喜怒哀楽が激しいな」
莉奈「ん……。こっち来てからかな…。
未来ではずっとニコニコしてなきゃいけなかったし……。感情を殺してからね」
美菜「ニコニコ?」
莉奈「みんなが不快にならないようにずっと笑ってなきゃいけなかったの…。
それが私の仕事だしね………?」
慶喜「お前は今のままで良い。此れが本当の莉奈だろ?」
莉奈「多分ね」