未来からの贈り物
慶喜「気を許してる証拠だろう」
莉奈「うん。いつもごめん。一橋慶喜にこんな態度で……」
慶喜「前代未聞だ」
莉奈「……………………………。」
慶喜「全て引っくるめて愛してる」
莉奈「…………ありがとう……」
慶喜「……………………………。」
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数日後、莉奈は時達と京の街に来ていた。 着物に帯刀。 ただでさえ茶髪のゆるふわパーマ。天女ですと言いながら歩いているようなもんだ。
天皇も慶喜も髪を上げろと言うが、私は私でありたい。 身を守る術は習った。
それで殺されたらそれは私の人生…。
しかし、先日の大阪城の帰り道での慶喜との会話は街人に想像以上の恐怖を与えていたようだ。
坂本「おぉ!天女じゃ〜〜」
莉奈「あぁ!坂本さん。お久しぶりです。 坂本さんの住んでる所はここいらへんなんですか?」
坂本「そこじゃ」指を指したのは近江屋……。
莉奈「何て読むんですか?
坂本「おうみや」
莉奈「お店に住んでいるんですか?」
坂本「醤油屋じゃ」
莉奈「あなたは狙われてる身です。
気を付けて下さいよ?」ボソ
坂本「分かっとる。して、天女は何しとるんじゃ」
莉奈「お散歩です」ニコッ!
坂本「天女こそ警戒せにゃあかんじゃろ〜…。髪結わなあかんがぁ〜!」
莉奈「はいはい。みんな心配性ですね」
坂本「当たり前じゃ! 警戒せんか!」
莉奈「あなたにだけは言われたくありません!!!」
「お前が天女か?」
振り向き様に居合い。
寸止めし、目の前にいた人物……
莉奈「高杉晋作……桂小五郎……」
高杉「良く知ってるな……」
莉奈「……………………………。
ち………」
高杉「何だ」
莉奈「小さいっっっ!!!」
そう。高杉晋作は背が低かった
高杉「それは言うな……」
桂「気にしてるんだ。お初にお目にかかります。桂小五郎と申す」
莉奈「近藤莉奈です」
桂「危害を加えるつもりはない。刀を収めてはくれぬか……」
莉奈「不審な動きをとったら斬ります」
刀を収めた