未来からの贈り物




高杉「美しいな」


莉奈「ありがとうございます。何か私に御用でも?」


高杉「先を読めると聞いたが……」


莉奈「これあげる……」

莉奈は付けていたマスクを高杉に渡した


高杉「これは?」


莉奈「マスクと言って、体に菌が入らないように予防する物…」


高杉「何故これを俺に?」


莉奈「労咳でしょ? 急いでドイツのロベルト・コッホと言う医者の下へ行きなさい」


高杉「っっっ!!!」


桂「っっっ!!! 本当かっ!」


高杉「咳が続いていたが……労咳か…」


莉奈「あなたは日本にとって重要な人物になる。あなたは生きなければならない。桂さん。長州にとって高杉晋作と言う男が必要ならドイツに送って下さい。

少なくとも私はあなたに死んで欲しくないと思ってます。」


高杉「お前は敵だ」


莉奈「私は尊皇開国。 半分はあなたの味方。半分は敵。下関戦で攘夷の無意味は痛感している筈ですが?

あなたの持っている銃は、グラバーから買い付けたリボルバーですよね?」


高杉「っっっ!!!」


莉奈「あなた方は尊皇攘夷と言っていますが、開国してますよね?
いや……。開国はもうしてるんだから開国してますよね…は、おかしいよな。

取り引き……ですかね……」


高杉はリボルバーを莉奈に向けた


莉奈「安全装置を外さないと撃てませんよ?」カチャ


高杉「何故逃げない」


莉奈「撃ちなさい。此処で私が撃たれて死んだら、それは私の運命でしょう」


桂「晋作。止めろ」


高杉「ふっ!」高杉は銃をしまった


莉奈「同じ尊皇開国なら此方に来れば良いじゃない。 それとも…長州が頂点に立ちたい? 幕府は私が盛り返します。もう衰退してませんから……。」


高杉「幕府に付くわけがないだろっっっ!!!」


莉奈「吉田松陰を殺したからですか?」


高杉は抜刀し、莉奈に突き付けた


高杉「そうだ。栄太郎も殺し、宮部も……」


莉奈「……………………………。
申し訳ありません……」


高杉「謝って何になる」


莉奈「殺して良いですよ?それであなたの気が済むのなら……」


美菜「莉奈様っっっ!!!」


莉奈「坂本さんの後ろにいて」


桂「晋作!!!」


晋作「お前を殺して何になる」


莉奈「長州が頂点に立ちたかったら私は邪魔でしかない。そうでしょ?」




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