未来からの贈り物
高杉「そうだな」
刀を少し滑らせた高杉
莉奈の首には一筋の赤い線……
時「莉奈様っっっ!!!」
莉奈「近付かないでっっっ!!!」
高杉「天女も血が流れているのだな」
莉奈「人間ですから……」
桂「人間……なのですか?」
莉奈「はい。私はただの弱い人間です」
高杉「弱い?」
莉奈「よく雨が降るでしょ?
私が泣くと何故か雨が降るんです…」
高杉「天女だからだろ?」
莉奈「人間です。殺さないのですか?」
高杉「ふっ、お前は孝明天皇にある許可を取らなければならないだろう。殺すのはその後だ」
莉奈「一つ聞いて良いですか?」
高杉「何だ」
莉奈「奇兵隊は……日本を守る為に使うのですか?それとも幕府を倒す為ですか?」
桂「両方です」
莉奈「そうですか……。あなた達とは戦いたくない。 同じ日本人同士が争う意味が分からない……」
スッ!
「刀を収めてもらおうか……」
莉奈「新八っっっ!!!」
左之「うちのもんに傷付けてタダで済むと思ったか?」
莉奈「巡察ご苦労様」
高杉「今は殺すつもりはない」
と、刀を収めた高杉
莉奈「私を殺したければ生きて下さいね」
桂「行けば治りますか?」
莉奈「正直分かりません。 まだ結核菌を見つけられてないのかもしれない。
急いで何日で発ちますか?」
桂「10日程……」
莉奈「あなたが無事に帰ることを祈っています」
高杉「ふっ!」
高杉は首筋の血をペロッと舐めた
莉奈「(ビクッ!)」
莉奈「私の血を舐めても治りませんよ」
高杉「ふっ!首が弱いのだな……」
二人は去って行った………。
左之「逃がすなよ」
新八「何やってんだよ」
莉奈「……………………………。」
莉奈は走って高杉の下へ向かった。
肩をグイッと引っ張り此方を向かせた
莉奈「武士として死にたいなら……行かなくて良い……。」
ギューーーーーーー
莉奈「ごめん。言うべきじゃなかった」
高杉「……………………………。
気にするな……。離れろ……。俺には愛する者がいる。お前の気持ちには答えられん」
高杉に肩を押された
莉奈「……………………………。
すっごく屈辱を受けました!!!私にも恋仲が居ます!!!」
桂「ほぅ…………」
高杉「お前にも移るぞ」
莉奈「多分平気。私の体はBCGと言うワクチンを埋め込まれてます。労咳にならないようにする物です」