未来からの贈り物
莉奈「……………………………。
天界にショールがあります。未来に帰ることもできるんです。」
全「っっっ!!! 羽衣かっっっ!!!」
莉奈「はい。それでも、私は此処で生きる道を選びました。 あと二年。天女伝説の名を借り、私にやらせて頂けないでしょうか………」
慶喜「寿命を大幅に削ったら……」
莉奈「総司と夫婦になることを諦めます」
総司「……………………………。
私は……莉奈と生きますよ……。」
土方「良いのか?近藤さん………」
近藤「お孝は何と……」
莉奈「あまり来るなと………」
近藤「だろうな……。莉奈。これから莉奈が天界に行くのは命の危機がある時だけ……。分かったな?」
莉奈「……………………………。」
近藤「約束出来ないなら首飾りを渡して貰うぞ」
莉奈「嫌ですっっっ!!!」
莉奈は客間を飛び出し、総司の部屋へ駆け出した
何でよっっっ!!! 私の命じゃない!
何で力を使っちゃいけないの!!!
……………………………
土方「総司……行け。余り拒否するようなら首飾りを取れ」
総司「はい」
……………………………
総司「莉奈……。二人で話そうか」
莉奈「良いけどネックレスは渡さない」
総司「おいで?」
莉奈は総司の足の間に入って寄り掛かった
総司「莉奈にとっては一日でも僕は二月だ……。いつもどんな気持ちで待つと思う? 二月は長いんだ。
寿命を縮めて二度と会えなくなったら……僕は僕ではなくなる。莉奈と出会う前の僕にも戻れない……」
莉奈「私にも出来ることがあるんだなって……。
天女になって良かったと思ったことなかったけど、今は……天女になれて良かったって思ってる……。
皆から必要とされる自分も……嫌いじゃない」
総司「僕は……天女の莉奈じゃなく……人間の莉奈が欲しいんだ」
莉奈「分かってる……。夫婦になるまでだから……」
総司「寿命を縮めないで」
莉奈「少しだけ………だから……」
総司「莉奈!いい加減にしろ!!!
お前は人間だっっっ!!!」
莉奈「……………………………。」
総司に怒鳴られたのはこれが初めてだった……。
総司「みんながどんな想いでいるのか分からないのかっっっ!!!」
莉奈「じゃあ……みんなは私の気持ちが分かってるの? どんな想いでいつも待ってるか分かってるの?」
総司「分かるに決まってるだろうっ!」
莉奈「いつ死ぬか分からない仲間を待つのと、少しだけ寿命を縮める私と……どっちが辛いと思うの?」