未来からの贈り物




莉奈「……………………………。」


総司「別れない……」


莉奈「あと……二年……。幕府を……盛り返す……。私は変わらない」


慶喜「何でそこまで……」


莉奈「新撰組が……私の……命だから」


全「……………………………。」


莉奈「条件を飲めないなら…私は…未来に帰るよ………」


全「っっっ!!!」


総司「分かった………」


土方「総司……」


総司「一年以上寿命を縮めたら未来に帰れ………」


総司の髪から水滴がポトポト落ちて来る


莉奈「分かった」


慶喜「ダメだっっっ!!!寿命を縮めても未来には帰さない!!!

お前が手放すなら俺が面倒みる!!!」


総司「莉奈の……寿命を……縮めてまで……史実を……変える…意味は……何ですか………」


莉奈の顔に落ちて来た数々の水滴は……


暖かかった……………


泣かないで……総司………


総司「莉奈の…寿命を……縮めてまで……新撰組を……大きくする意味は……何ですか……。


それなら………潔く……………


武士として…………


討ち死にした方が良いっっっ!!!」


莉奈「……………………………。」


全「……………………………。」


総司「莉奈を……守る………」


総司は莉奈の顔にへばり付いた髪を耳にかけ、頬を撫でた…


総司「莉奈を………失いたくない……」


泣かないでよ……総司………


総司は莉奈を抱き起こし、胸に抱く


莉奈「う……う……うぅ………」


総司「愛してる……莉奈……」


抱き締めながら頭を撫でる総司……


莉奈「うぁ〜〜〜〜〜〜………」


莉奈も総司の背中にしがみ付いて泣き叫んだ


総司「もう……何処にも行かないで……
一緒に……戦おう……。
僕の横で……刀を握って……。
一番組に……入れ……。じゃないと……
僕が……莉奈を……守れない……」


土方は慶喜の顔を見た……


慶喜は……眉間にシワを寄せ、二人を見ていた……。



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