未来からの贈り物




土方「総司といて胸が痛くなったり苛ついたり悲しくなったりするか?」


莉奈「んーーーーーー………」


壬生寺の奴は……。あれはそうか?そうなのか?


莉奈「多少………」


あやふやにしておこう!!!


左之「ヤバイっ!一歩出遅れた!!!」


総司は莉奈を見て微笑んだ。


普通を装ってるが、耳が赤い


総司「部屋帰ろう?」


莉奈「はい」



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年が明け、寒い寒い季節がやって来た


相変わらず記憶は戻らず、たまに見る夢だけが記憶の手掛かりだった


でも私に必要なのは英会話なのだ


足袋二重履きに羽織も何重にも着る莉奈


左之「あぁ懐かしい。その洒落てる格好」


莉奈「此処は寒いですね」


左之「お前…記憶無いの辛くねぇか?」


莉奈「辛くないと言ったら嘘になるかな」


左之「だよなぁ〜。俺の事も知らねぇんだよなー」


莉奈「私は全て抜けちゃってるからまだ良いの。だからみんなのが辛いんじゃない? 自分の事、覚えてないなんて…。って……。総司なんか恋仲だったんでしょ?辛いよね……。きっと……」


左之「総司かよっっっ!!!
まぁ……。総司が一番辛いんだろうな」


莉奈「だよね〜……。いつ記憶戻るかな……」


左之は莉奈を抱き寄せた


左之「俺でも良いんだぞ?」


パンッ!


総司の鞘が左之の頭に………


莉奈・左之
「……………………………。」


総司「莉奈にちょっかい出すなっ!」


左之「お前のじゃねぇ!!!」


莉奈「ぼ…暴力は良くないよ〜〜」


総司「莉奈?何か……」


莉奈「いえ……」


総司「莉奈が記憶を無くしてから莉奈が僕の言うこと聞くんです。このまま記憶戻らなければ良いのに!!!」


左之「俺の妻になるかもしれねぇもんなぁ?」


ゴンッ!


莉奈「ちょっ!」


左之「ってぇーーーーーー!!!」


総司「縁側にいたら風邪引くよ?部屋戻ろう」


莉奈「え…いや…左之…」


総司「そんな弱い人じゃないですよ」



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