未来からの贈り物
梅「気ぃ付けや?幕府も長州も…商人も……みぃんなあんさんを血眼になって探してはる……」
莉奈「……………………………。」
ヤバイな……。幕府に捕まったら逃げられない……。 此処にいる事がバレたら……引き渡しを要求されるんだろうな。
梅「うちが守ってやるなぁ?あんさんは壬生浪士組の宝やさかいに」ナデナデ
莉奈「……………………………。普通の人間なのに……私の世界でも……こっちでも……。私は……操り人形じゃない」
お梅さんが……女だから……?普段言えないことが口から零れた……。
梅「…………………。気張って来たんやなぁ?」ナデナデ
莉奈「普通の幸せが欲しい……」ツーーー 目から涙が零れた。
梅「手ぇ……どうしたん?」
莉奈「一人で生きていく強さを持つために剣を習ってます」
梅「あかんよ? オナゴやないの」
梅は悲しい表情を莉奈に向けた
莉奈「髪の色も…見た目も此処の人達とは違うから……きっと戦わなきゃいけなくなる……。気持ち悪いチョンマゲに殺されるのは嫌………」
梅「…………………。気持ち悪いチョンマゲ言うたらあかんよ?壬生浪士組にも沢山おるやないの………」
莉奈「…………………。其処までは言ってません」
梅「(クスクス)まぁ……そうやね?あんさんは狙われとるからな……。難儀やねぇ〜〜〜」
莉奈「…………………もし死ぬなら……。 好きな人と死にたい?」
逃がそうと思えば梅さんは逃がせると思った莉奈はそう梅さんに聞いた
梅「当たり前やないの………。生かされるんやなくて生きたいんや……。死ぬ時も自分で決めるわぁ。 芹沢はんがいない世は……色を失うんやろぅなぁ…。
武士の妾やからね?いつそうなっても良い覚悟は出来てるんよ?」
莉奈「…………………………。
そう………どすか……………」
この人は強い………。芯がしっかりしてる。 私はお梅さんのような強さが欲しい。
莉奈「もっと早くに私を見付けて欲しかった………」