未来からの贈り物




左之「痩せたね。ちゃんと食べなよ?」


新八「食べてるし……。甘味も……」


左之「小手でやられた傷。 脇腹の傷……。 オナゴなのに…守れなくてごめん」


新八「私はあなたに責任を取ってもらいますからご心配なく」ニコッ!


左之「責任は取る。莉奈、夫婦になろう」


新八「同盟組んだらいつでも!」


左之「有り難き幸せ」


新八「寒い!やっぱりもう一度抱いて」


左之「うん。風邪引いたら土方さんに怒られる。もう一度汗をかこう」


ぎゅーーーーーー!!!


二人は急いで襦袢を着た


総司「いつからいたの?」


左之「今し方」


まだ外は暗い。夏ならもう明るくなる頃だ。 莉奈はスマホで時間を確かめた


六時。 うん。稽古の時間だ。


寒いなぁーーーーーー。 ブルブル


総司「稽古する?」


莉奈「当然っっっ!!!」


総司「はぁ〜〜〜〜〜〜……」


道着に着替えて廊下に出た


左之「莉奈……お帰り」


新八「やっぱりお前は道着が似合う」


莉奈「ただいま。平助は?」


新八「まだ寝てんだろ」


莉奈「起こしてくる!!!」


パタパタパタパタ


スーーーーーー


莉奈はソッと平助の横に寝て頬に手を添えた


莉奈「平ちゃん……莉奈だよ?」


ギューーーーーーー!!!


総司「何してんのっっっ!!!」


莉奈「く……くるしい………」


平助「お帰り……。ありがとう。」


莉奈「え?」


平助「生きてくれてありがとう」
プルプルプルプル


莉奈「平助……。」


泣いてる……?


平助「やっぱり……お前が必要。今のお前が……。記憶のないお前は……好きになれなかった……。今のお前が好き…」


莉奈「なんて可愛いのっっっ!!!」

ぎゅーーーーーー!!!


平助「俺のが年上な?」


莉奈「……………………。はい」


平助「さっ!稽古稽古!」平助は布団で涙を拭いて立ち上がり道着を着た


総司「行くよーーーーーー」

総司は莉奈の肩に手を回し、新八も莉奈の肩に手を回した


やっぱり、私は今の私が好き


みんなと……。武士達に混じって戦う私が好き。



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