未来からの贈り物
土方の部屋に戻り……ボーーーッとしてると土方が部屋に入ってきた
土方「落ち着いたか?」
莉奈「はい。まだ手は震えてますが…」
土方「心の臓を一突き。 上達したな」
莉奈「荒木田さんの顔が忘れられない」
土方「…………………間者だ……」
莉奈「同じ血が通った人間です」
土方「…………………。そうだな」
莉奈「こうも世は変わるんですね」
土方「怖いか?」
莉奈「はい」
土方「なら………お前はこの時代に生き残れない」
莉奈「はい」
土方「俺達の仕事は……これだ」
莉奈「はい」
土方「此処で生きて行くと決めたのなら……受け入れろ」
莉奈「頑張ります」
土方「フッ!」土方は莉奈の横に座り抱き寄せた
土方「恐れは捨てろ。それから……戸惑いも消せ。 斬られるぞ」
莉奈「…………………はい」
土方「莉奈は黙って俺の横にいりゃあ良かったんだ」
莉奈「あなたも武士でしょ。あなたの隣にいると言う事は……共に戦うと言う意味ですよね!」
土方「いや……。女として………」
莉奈「島原行ってばかりの人にですかぁ? お断りします」
土方「……………………………。」
莉奈「私……、ずっと誰かの為に生きてきたんです……。私も誰かの大切な一人になりたいんです……。まぁ…、今は恋だの愛だの言ってる場合じゃないんで…いずれは……ははははは」
土方「………誰かの大切な一人に……」
莉奈「あなたを愛したら……私は泣いてばかりいるのでしょうね(ニコッ!)
何十人の中の一人は嫌です。愛するのも愛されるのも一人で十分です。土方さんみたいに重いもの持ってる人は…たった一人じゃ満たされないんでしょうね?」
土方「……………………………。」
莉奈「左之が言ってました。妾が許される時代だって……。 私には……無理です。未来は一夫一妻制なんで……」
また出た……時代の違いが………
土方「俺は……お前の一人にはなれないのか?」
莉奈「あなたが私一人にはなれないでしょ?」
土方「それは………」
莉奈「私は……弱い人間だから……他の人と寝て…平気な顔は出来ません。だから……あなたを好きに…なりたくない」
土方「…………………分かった。
気が変わったら言え。いつでも迎えてやる」
莉奈「はい(ニコッ!)その時はお願いしますね?」