未来からの贈り物




莉奈「マジでやめて。土方さんが言うと冗談に聞こえないから……」


土方「まぁ。ヤヤコも出来たことだし……俺と祝言挙げるか?」


莉奈「……………………………。
笑える……。」クスクス


慶喜「何で病気が分かったんだ?」


莉奈「始めは船酔いかと思ってたんだけど、陸に上がってからも胃が痛くて、ヤヤコかなって思ったんだけど、最後に総司と寝てからの計算も合わないし……、眠れないし、常に考えてたし、休めなかったから……」


慶喜「成る程……。いらん情報も入って来たがな…………………」


総司「これでヤヤコだったら笑い事じゃ済みませんよ? 味方だろうが容赦無く斬り捨てる!!!」


土方「……………………………。
俺も斬れるか?」


総司「斬りますよ? あれ?莉奈が大人しい……」


そっと布団を捲ると


意識を失っていた…………………


慶喜「美菜っっっ!!! 桶に水を!
時は医者急いで呼べっっっ!!!」


美菜・時「はいっっっ!!!」




ーーーーーーーーーーーー




莉奈が目を覚ますと、慶喜、土方、総司だけとなっていた。


莉奈「ごめんなさい」


慶喜「謝るな」


総司「無理させたのは慶喜公と土方さんだから気にしなくて良いよ」


莉奈「あなたの上司ですよ」


総司「上司が無理をさせたんですよ」


莉奈「今何時だろう……」


全「ん?」


莉奈「早く帰ろう?」


慶喜「熱が下がるまでは御所」


莉奈「え〜〜〜〜〜〜………。総司も帰っちゃうじゃん……」


総司「可愛い。ゆっくり休んで早く帰っといで?」


莉奈「家茂と……孝明天皇……」


土方「帰られた」


莉奈「ううん……。違うの……。
史実では、二人とも今年死ぬの……」


慶喜「誠かっっっ!!!」


莉奈「家茂は七月。天皇は十二月。
私のせいで…………死なせてしまうかもしれない……」


慶喜「……………………………。
怖いか…………………?」


莉奈「…………………怖い………。」


土方「絶対守ってやるからな……」


総司「だから、お二人とも同じ敷地内に居て頂きたかったんだね?」


莉奈「…………………うん。そしたら、いざと言う時……皆で防壁になれる…」


慶喜「…………………。何とかしよう」


莉奈「ありがとう」


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